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本日のDIG ~良曲を探せ~

音楽って素晴らしい。

『青葉市子 - いきのこり●ぼくら』 物語は語り継がれていく

日本人 Youtube

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小説や映画などの物語を読み取る時、受け手はその物語での出来事を疑似体験しているのだ、という話を聞いたことがある。なるほど、体験が知識の蓄積と同等であるとするならば、きっと物語から得られる教訓や感動は実体験のそれと同価値だ。極端な話、実感があるかどうかの違いでしかないのかもしれない。そして体験が新しい物語を紡いでいく。そうやって誰かに語り継がれていく。

青葉市子というシンガーソングライターがいる。卓越したギターテクニックは情景豊かに語り掛け、囁くような歌声は残酷な世界の真実を告げているかのように、儚い。
幼い頃に読んだ絵本。忘れてしまった夢の出来事。誰かから聞いた御伽噺。いつか何処かで見聞きしたような、そんな物語。彼女の音楽を聴いたとき、そういった事を想う。

「いきのこり●ぼくら」は2013年にリリースされたメジャーデビューアルバム「0」の1曲目に収録されている。彼女の代表曲と言って差し支えないだろう。小気味よく刻まれるリズムと、ほんのり明るいメロディーに乗せられる詩世界は残酷だ。
彼女の言葉には血が通っている。いや、血が流れ落ちている、といった方がしっくりくる。少しおどろおどろしい言い方だけど、そこからはいつだって人の体温を感じるのだ。その(やがて消えてしまうであろう)温もりに、訳も分からず震えてしまう。訳も分からず攫われてしまう。

毎日の風景 ずっとつづくね
慣れなきゃ
 
いきのこりぼくら
 
『青葉市子 - いきのこり●ぼくら』

体験が知識の蓄積と同等であるとするならば、きっと物語から得られる教訓や感動は実体験のそれと同価値だ。
青葉市子の世界が血肉となって自分に根付いた時、それを誰かに物語らずにはいられない。

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